[2008-03-26]メールマガジン第11号

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STTメールマガジン  2008年3月26日号
発信元 シリコン・テスト・テクノロジーズ株式会社
http://www.silicontest.jp/ 
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テスト技術略語・ミニ解説集 http://www.silicontest.jp/abbreviations
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IMP:http://www.silicontest.jp/museum/
世界初のインターネット・ルータ,ディペンダビリティが売りだった
Computer History Museum:http://www.computerhistory.org/
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--- 目次 -----------------------------------------------------------
●【ビジネスニュース】大型事業再編,テストハウス,人事異動
●【最新技術動向】DATE2008
●【チュートリアル連載記事】DFT技術講座(第8回)岩崎一彦
●【チュートリアル連載記事】故障解析技術講座(第8回)佐藤康夫
●【経済指標】SEAJ BBレシオ
●【編集後記】


---【ビジネスニュース】大型事業再編の波 ----------------------------
半導体産業新聞 第1780号 2008年3月5日発行
日本の半導体産業に再び大型事業再編の波が押し寄せている.メモリ事業の
提携関係および最先端ロジックをめぐる関係が示されており,今後T社およ
びM社の 2大グループを軸に再編が不可避と言われている.詳しくは同新聞
を参照されたい.ホームページは以下の通りである.
http://www.semicon-news.co.jp/


---【ビジネスニュース】テストハウスからの提案 ----------------------
半導体産業新聞 第1781号 2008年3月12日発行
半導体産業新聞 第1782号 2008年3月19日発行
テストハウスからの提案と題する連載記事が掲載されている.初回は(株)
テラプローブの事業が紹介された.2008年3月期の売上高は約230億円であり,
今後ロジック製品にも事業を展開する予定である.第2回は吉川セミコンダ
クタ(株)の事業が紹介された.2007年度の売上高は約150億円であり,今
後アナログ製品にも事業を展開する予定である.詳しくは同新聞を参照され
たい.ホームページは以下の通りである.
http://www.semicon-news.co.jp/


---【ビジネスニュース】人事異動 ------------------------------------
半導体産業新聞 第1782号 2008年3月19日発行
本年3月31日付および4月1日付の東芝,ルネサス,富士通,富士通マイクロ
エレクトロニクスの職制改正および人事異動が紹介されている.詳しくは同
新聞を参照されたい.ホームページは以下の通りである.
http://www.semicon-news.co.jp/


---【最新技術動向】DATE2008 ----------------------------------------
Design Automation & Test in Europe (DATE2008)
(於:ICM,ミュンヘン)
http://www.date-conference.com/

3月10日から3月14日に,DATE2008が開催された.10日はチュートリアル,14
日が併設ワークショップ,11日~13日に本会議のテクニカルプログラムとい
う構成である。本年のDATEへの投稿数は839件であり,その中で198件が採択
された.投稿論文の約半数は,ヨーロッパからの投稿であり,アジア/オー
ストラリアからの投稿は,全体の約14%との発表であった.

テクニカルプログラムは,77セッションと11のスペシャルセッションを含む.
チュートリアル2件と“HOT TOPIC”を含む4つのセッションがパワー関連で,
今年も業界の関心の高さを示した.テスト関連セッションは,全部で10セッ
ションであり,いずれも約50人以上もの聴衆が集まった.

セッション4.5では,米シノプシス社A. Chandra氏よりテストデータ圧縮技
術であるイリノイスキャンに対するパワー削減技術の発表があった.テスト
データ圧縮とパワー削減はトレードオフの関係であるとした上で,10xの圧
縮環境で平均30~46%のパワーを削減できることを示した.ピークパワーは
どのくらい削減できるかについての質問には,ゲーティッドクロックで対応
できているので特に考慮していないとの回答であった.

セッション9.5では,コネチカット大学M. Tehranipoor氏よりIR-drop削減技
術に関する発表があった.LSI回路の中でもIR-dropの高いエリアは均一でな
いことに着目した技術である.テスト生成後の未定値(X)を含むテストキ
ューブに対してコンパクション(併合処理によるテストベクトル数削減技術)
を行う際に,レイアウト上の各エリアでの信号値遷移数を考慮することで,
特定のエリアでの過度の信号値遷移を回避できる.課題は,通常のテストコ
ンパクションに制約が加わるため,テストベクトル数が増加することである.
(九州工業大学 宮瀬紘平)


---【チュートリアル連載記事】 --------------------------------------
■  DFTの基礎知識(第8回)  ■

今回は境界スキャンに用いられるセルについて説明する.

境界スキャンのセルはチップ内部のDFT設計に用いられるスキャンセルと構
造が異なる.境界スキャンセルの構造を下図に示す.
http://www.silicontest.jp/mailmagazine/080326/fig1.htm

フリップフロップが2個直列に接続されている.シフト用フリップフロップ
FF1とラッチ用フリップフロップFF2である.FF1はデータのスキャンに用い
られ,チップのTDI入力からチップのTDO出力までを接続する.FF2はスキャ
ンシフトした値,すなわちFF1の値を保持するために用いられる.

FF1にはマルチプレクサを通してデータ入力DATAinまたは前段からのスキャ
ンデータが入力される.どちらが選択されるかはTAPコントローラが
Shift-DR状態であるかどうかによって決まる.TAPコントローラの状態につ
いては次回概略を説明する.

FF1の出力はFF2と次段の境界スキャンセルのスキャン入力に接続される.デ
ータ出力DATAoutはマルチプレクサを通してデータ入力DATAinまたはFF2の値
が伝えられる.どちらが選択されるかは命令レジスタに設定されている命令
によって決まる.

必須命令のうちEXTEST命令はテストモードと呼ばれ,FF2の値が境界スキャ
ンセル出力DATAoutから出力される.BYPASS命令とSAMPLE/PRELOAD命令はノ
ーマルモードと呼ばれ,DATAinがそのまま境界スキャン出力DATAoutから出
力される.

フリップフロップを直列に接続することにより,境界スキャンセルからの出
力DATAoutを変えないでFF1の値をスキャンシフトすることが可能である.例
えば,EXTEST命令ではDATAoutをFF2に固定したままスキャンシフトを実行す
ることができる.SAMPLE/PRELOAD命令ではDATAoutをDATAinに固定したまま
スキャンシフトすることもできる.

境界スキャンレジスタがチップの入力ピンに接続されているとき,データ入
力DATAinは外部ピンでありデータ出力DATAoutはチップ内部へ伝えられる.
境界スキャンレジスタがチップの出力ピンに接続されているとき,データ入
力DATAinはチップ内部の値であり,データ出力DATAoutは外部ピンである.
(岩崎一彦)


---【チュートリアル連載記事】 --------------------------------------
■  故障解析の基礎知識(第8回)  ■

この講座では故障解析に関するトピックスを紹介している.今回は解析装置
による故障位置特定について紹介する.解析装置は一般に技術的側面から,
観測の物理的媒体で分類されることが多いように思う.すなわち,プローブ,
光(レーザ),電子,電気信号,イオン,超音波,X線,磁場,電界,等々
で分類を行う.しかし,初めての人にはあまりに技術的過ぎる嫌いがあるの
で,ここでは使用方法から次に示す少し大胆な分類を試みよう.

***【観る】【診る】【視る】***

【観る】
故障LSIが発するアラームをそのまま観測する.故障LSIが発熱や発光等の現
象を伴う場合などに有効である.
(1) 液晶塗布法(発熱観測)
(2) エミッション顕微鏡(発光観測,静的検出)
(3) 時間分解エミッション顕微鏡(発光観測,動的検出)
(4) EBテスタ(電位差観測)
などがある.

【診る】
故障LSIにエネルギーを与え応答の異常を観測する.故障箇所は何らかの形
でエネルギーを与えると正常箇所とは異なる反応を示すことが多い.またマ
ージナルな故障は,正常動作から異常動作に変化したり,その逆に,異常動
作から正常動作に変化したりする.
(1) IR-OBIRCH法(1.3umレーザによる電流/電圧応答変化を観測)
(2) SDL法(Soft Defect Localization)(1.3umレーザ加熱による応答を
LSIテスタで観測)
(3) LVP法(Laser Voltage Probing)(1.06umレーザによる電流/電圧応答
変化を観測)
(4) LADA(Laser Assisted Device Alternation)(1.06umレーザ加熱によ
る応答をLSIテスタで観測)
などがある.

【視る】
故障位置を特定した後に欠陥を観察する.微細な欠陥を視覚化する.
(1) 走査型電子顕微鏡/SEM(Scanning Electron Microscope)(電子ビーム)
(2) 透過型電子顕微鏡/TEM(Transmission Electron Microscope)(電子ビ
ーム)
(3) X線CT装置(Computer Tomography)(X線)
(4) ナノプローバ(プローブ) 
視覚化とはちょっと異なるが位置特定後の観察なのでここに分類する.など
がある.いろいろ装置があってどう使い分けるかが難しいが,使用方法から
すると以上のような具合になる.次回は代表的な解析装置について具体的に
紹介を行う予定である.
(佐藤康夫)


---【経済指標】-----------------------------------------------------
SEAJ BBレシオ 2月度 0.85
半導体製造装置協会から転載:http://www.seaj.or.jp/
月次経過:http://www.silicontest.jp/mailmagazine/080326/fig2.htm


編集後記 -----------------------------------------------------------
米国シリコンバレーの優越面は,狭い地域に多くの技術者が集まっている事
だと言われています.密集という意味では日本も負けません.日本のシリコ
ンバレーは交通アクセスの面から東京城南(品川区,大田区あたり)が有力
だと思っています.
(岩崎一彦)


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