[2008-04-28]メールマガジン第12号


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STTメールマガジン  2008年4月28日号
発信元 シリコン・テスト・テクノロジーズ株式会社
http://www.silicontest.jp/ 
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テスト技術略語・ミニ解説集 http://www.silicontest.jp/abbreviations
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Intelの展示パネル:http://www.silicontest.jp/museum/
マイクロプロセッサ4004からPentiumまで
Computer History Museum:http://www.computerhistory.org/
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--- 目次 -----------------------------------------------------------
●【ビジネスニュース】07年半導体,パッケージテスト,製造装置ランキン
グ
●【最新技術動向】ITSW2008
●【チュートリアル連載記事】DFT技術講座(第9回)岩崎一彦
●【チュートリアル連載記事】故障解析技術講座(第9回)佐藤康夫
●【経済指標】SEAJ BBレシオ
●【編集後記】


---【ビジネスニュース】07年半導体ランキング ----------------------
半導体産業新聞 第1785号 2008年4月9日発行
アイサプライ社による2007年半導体メーカランキング(確定値)が発表され
た.1位:インテル,2位:Samsung,3位:TI,4位:東芝等となっている.
ソニーが14位から8位へと躍進した.日本関連メーカは下記の通りである.
・東芝:4位→4位
・ルネサス:6位→7位
・ソニー:14位→8位
・NECエレクトロニクス:11位→12位
・エルピーダ:19位→17位
・松下:17位→18位
・シャープ:20位→21位
・IBMマイクロエレクトロニクス:21位→22位
・ローム:22位→25位
詳しくは同新聞を参照されたい.ホームページは以下の通りである.
http://www.semicon-news.co.jp/
iSupply http://www.isuppli.co.jp/


---【ビジネスニュース】パッケージテストハウス・ランキング ----------
半導体産業新聞 第1785号 2008年4月9日発行
2007年世界パッケージング・テスティング受託ビジネスのランキングが発表
された.1位:ASE(台湾),2位:アムコーテクノロジー(北米),3位:
SPIL(台湾)等となっている.詳しくは同新聞を参照されたい.ホームペー
ジは以下の通りである.
http://www.semicon-news.co.jp/


---【ビジネスニュース】07年半導体製造装置ランキング ----------------
半導体産業新聞 第1785号 2008年4月9日発行
VLSIリサーチ社による2007年半導体製造装置ランキングが発表された.1位:
Applied Materials,2位:Tokyo Electron,3位:ASM Lithography等となっ
ている.日本メーカは下記の通りである.
・東京エレクトロン:2位→2位
・ニコン:7位→6位
・アドバンテスト:6位→7位
・日立ハイテクノロジーズ:11位→9位
・大日本スクリーン:9位→10位
・キャノン:10位→11位
詳しくは同新聞を参照されたい.ホームページは以下の通りである.
http://www.semicon-news.co.jp/
VLSI Research Inc. https://www.vlsiresearch.com/


---【最新技術動向】ITSW2008 ----------------------------------------

4月7日から9日まで,International Test Synthesis Workshop (ITSW 2008)
が,カリフォルニア大学サンタバーバラ校キャンパスで開催された.約50名
が参加し,特別セッションを含めて30件の発表に対して活発な議論が行われ
た.本ワークショップでは予稿集は発行されないが,基調講演を含めた一部
のプレゼンテーション資料がHPに掲載されている.

http://www.tttc-itsw.org/

基調講演はテキサスインスツルメンツのKen Butler氏."DFT Needs Charms 
to Soothe the Savage (Test Data) Beast"と題した講演で,微細化による
微小な欠陥の複雑な振舞いに対処することの困難性が示され,欠陥の選別や
適応テストに必要な多量のデータを効率的に収集する手法としてDFDC 
(Design for Data Collection)の重要性が説かれた.

初日最後のセッションは特別セッションであり,無線通信を利用したテスト
に関して台湾の国立精華大を中心としたグループから4件の発表およびデモ
ンストレーションが行われた.本グループが提唱するHOYというアーキテク
チャでは,DUTおよびロードボードの双方に無線インタフェースを搭載する.
インタフェースは低面積オーバヘッドだがあまり高速ではなく,BISTの利用
を前提にしている.

2日目の最後には"Fast Clocks, Low Power, and Small Geometries: Big 
Problems for Test?"と題したパネルセッションが開催された.設計マージ
ンの減少,低消費電力設計,マルチコア化などによってテストがますます困
難になっており,ローパワーテスト,テストコスト削減,より良い故障モデ
ルが必要であることが5名のパネリストから繰り返し提示された.なお,
SynopsysのRohit Kapur氏のポジショントークでは,"我々はPh. Dを無駄遣
いしている!"との意見が示された.大学は企業より長期的な視野で問題に対
処すべきということであるが,会場(の主に大学関係者)から苦笑が漏れて
いた.

本ワークショップは例年ホテルを会場としてきたが,IEEEへの上納金がきつ
くなったため,今年から安い会場で行うことになったと委員長が開会挨拶で
嘆いていた.どこも台所事情は厳しいようである.ちなみに来年はテキサス
大オースティン校での開催が予定されているとのこと.

会場の写真
http://www.silicontest.jp/mailmagazine/080428/UCSB.htm

(新井雅之)


---【チュートリアル連載記事】 --------------------------------------
■  DFTの基礎知識(第9回)  ■

今回は境界スキャンで用いられるTAP(Test Access Port)コントローラに
ついて説明する.状態遷移図を下記に示す.
http://www.silicontest.jp/mailmagazine/080428/fig1.htm

TAPコントローラは16個の状態から構成され,TMS信号がハイ・レベルかロー・
レベルかによって遷移先が決まる.TRST信号がアサートされると,TAPコン
トローラの状態はTest-Logic-Reset状態となる.任意の状態からTMS信号が5
回ハイ・レベルであると初期状態に遷移するため,TRST信号はオプションピ
ンとなっている.

この状態遷移図では,黄色い7個の状態がキーとなっている.また,状態遷
移図は大きく2個の流れ(データ系と命令系)から成っている.

Select-DR-Scan状態からUpdate-DR状態までは境界スキャンレジスタ等のデ
ータレジスタをスキャンシフトし,値の設定や読出しを実行する.

Select-DR-Scan状態からUpdate-DRまでは命令レジスタに対してスキャンシ
フトを実行し,命令の設定等を実行する.

例えば,Run-Test/Idle状態から,EXTEST命令を設定する場合,下記のよう
に状態を遷移しながら命令レジスタに所定の命令パターンを設定する.

(1)TMS=1,Select-DR-Scan
(2)TMS=1,Select-IR-Scan
(3)TMS=0,Capture-IR:シフトフリップフロップFF1に値を設定
(4)TMS=0,Shift-IR:FF1をシフト
(上記をレジスタの段数繰り返す)
(5)TMS=1,EXIT1-IR
(6)TMS=1,Update-IR:命令レジスタに命令を設定
(7)TMS=0,Run-Test/Idle

フリップフロップFF1については前号で説明したが,境界スキャンのセルを
再掲する.
http://www.silicontest.jp/mailmagazine/080326/fig1.htm

上記(6)で設定された命令は,次に更新されるまで有効である.境界スキャ
ンにおける命令は,フェッチされて実行されるわけではなく,TAPコントロ
ーラの動作(マルチプレクサの選択等)を制御する.このため,状態制御レ
ジスタと言う方がぴったりしている.

スキャンデータも命令と同様の方法で各境界スキャンレジスタに設定される.
命令レジスタにEXTEST命令が設定されていると,Update-DR状態を通るたび
に新しいテストデータが境界スキャンセルから出力される.
(岩崎一彦)


---【チュートリアル連載記事】 --------------------------------------
■  故障解析の基礎知識(第9回)  ■

今回は故障を【観る】の代表例であるEBテスタを見てみよう.

電子ビーム(EB)テスタは主な解析装置による故障位置特定技術の中で最
も歴史が長いと言えよう.

真空中で配線パターンに照射された電子ビームが発生する2次電子を検出器
で捕える.この2次電子の量は配線の電位で異なる.すなわち電位が高い場
合は電界に2次電子が引きつけられるために量が少なくなる.

このような2次電子の電位コントラストを画像処理することで,電位の高い
ところと低い所が観察可能になる.観察対象のLSIにテストパターンを印
加しておくと,観察した所の電位の高低が分かる.電位の絶対値は分からな
いが,周りと比較することで高電位部と低電位部が認識可能である.

また繰り返しのテストパターンを印加し続けて,パルス電子ビームをLSI
上で走査していくと,ストロボ波形が取得できる.この手法により時間およ
び空間的に任意の場所の電位波形が得られる.

配線上の電位が観測可能ということで非常に強力な観測手段として長い間活
躍してきた.広大なLSI上のどこを観測すれば良いかという問題に対して
は,故障診断プログラムで指摘した故障候補を中心に観測することで対応で
きる.

信号配線が電源線等に隠れて上から電子ビームを照射できない場合には,F
IB(集束イオンビーム)により電源配線の一部に窓を開けて,下方の信号
配線を覗くことで対応できる場合もある.また観測用に信号線の一部を配線
層の上層まで予め引き出しておく設計も場合によりなされてきた.

しかしながら配線層がどんどん多層化すると,以上述べたような手法も困難
となりつつある.EBテスタもいよいよ役割を終えつつあるかと思いきや,
最近ではLSIの裏面から観測可能なように配線を下方まで引き出すような
設計例も報告されている.人間の知恵は限りない!
(佐藤康夫)


---【経済指標】-----------------------------------------------------
SEAJ BBレシオ 3月度 0.73
半導体製造装置協会から転載:http://www.seaj.or.jp/
月次経過:http://www.silicontest.jp/mailmagazine/080428/fig2.htm


編集後記 -----------------------------------------------------------
あちこち新人が入ってくる時期となりました.自分がもう若くないことを思
い知らされる時期でもあります.せめて去年の自分から半年分でも成長して
いれば良いのですが.
(新井雅之)


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