[2008-06-26]メールマガジン第14号


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STTメールマガジン  2008年6月26日号
発信元 シリコン・テスト・テクノロジーズ株式会社
http://www.silicontest.jp/
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テスト技術略語・ミニ解説集 http://www.silicontest.jp/abbreviations
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初期の磁気ディスクの展示パネル:http://www.silicontest.jp/museum/
持ち上げるために腕力が必要です
Computer History Museum:http://www.computerhistory.org/
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--- 目次 -----------------------------------------------------------
●【ビジネスニュース】半導体商社ランキング,WSTS予測
●【最新技術動向】アドバンテスト展,DAC2008,DC研究会
●【チュートリアル連載記事】故障解析技術講座(第10回)佐藤康夫
●【経済指標】SEAJ BBレシオ
●【編集後記】


---【ビジネスニュース】07年半導体商社ランキング --------------------
半導体産業新聞 第1795号 2008年6月18日発行
半導体産業新聞による,08年3月期半導体商社36社の売上ランキングが掲載
された.原則液晶は対象外であり,一部同紙の推定を含んでいる.上位10社
は下記の通りである.
・第1位:ルネサス販売,5228億円
・第2位:東芝デバイス,3817億円
・第3位:富士通エレクトロニクス,3100億円
・第4位:リョーサン,2860億円
・第5位:三信電気,2621億円
・第6位:ユーエスシー,2344億円
・第7位:丸文,2453億円
・第8位:菱電商事,2227億円 
・第9位:マクニカ,1542億円
・第10位:バイテック,1425億円
詳しくは同新聞を参照されたい.ホームページは以下の通りである.
http://www.semicon-news.co.jp/


---【ビジネスニュース】WSTS半導体市場予測 --------------------------
半導体産業新聞 第1795号 2008年6月18日発行
WSTS(世界半導体市場統計)による08年春季半導体市場予測が示された.下
記のように実績と予測が掲載されている.

世界半導体市場
07年:2556億米ドル,3.2%増
08年:2677億米ドル,4.7%増
09年:2832億米ドル,5.8%増
10年:3082億米ドル,8.8%増

詳しくは同新聞を参照されたい.ホームページは以下の通りである.
http://www.semicon-news.co.jp/
WSTS, http://www.wsts.org/


---【最新技術動向】アドバンテスト展 --------------------------------
アドバンテスト展2008「究める~先端技術で支える夢ある未来」が,6月3~
5日に東京国際フォーラムにて開催された.

展示されていたのは,半導体に詳しくない一般の方向けの解説から,身近な
携帯電話やパソコンに利用されているLSIと試験との関わりを説明する展示
などである.その中でも,WiMAX用のRFデバイスを4個同測するデモはワイヤ
レス関係者の注目を集めていた.

新製品として,ハンドラーではフレキシブルな機能を持つM6242,DDR3をタ
ーゲットとしたメモリテスタT5503,パワー系ミクスドシグナルテスタの
T7723などが紹介されていた.また,量産用ソリューションだけではなく評
価検証にも利用できる小型なテスタ,T2000のGSMF(SoC用),T5761ES(フ
ラッシュメモリ用)があった.

 要素技術のコーナーでは測定装置のコアとなるA/D変換技術や,MEMS技術
を使って製造したSW,まもなく電気では限界を迎える高速伝送のバリアを超
える技術として光VLSIテストなどが展示されていた.
(某)


(株)アドバンテストは,6月3~5日に開催されたアドバンテスト展2008(プラ
イベートショー)において"TSUBASA"という新たなコンセプトにもとづくテス
タのモデルを展示した.これは約1000個のテスタ・モジュールを300mmのウ
ェハに集積し,それをDUTウェハに重ねて一括テストを可能としたものであ
る.

 構造のイメージは以下の通りである.DUTにプローブ・カードの替わりと
なるバンプ付きメンブレン,異方向性導電ゴムを重ね,更にその上にテスタ・
モジュールが集積されたウェハを積み重ねて,これらを密閉したうえで減圧
し密着接続する.外部からは,電源と制御用バスのみを接続している.

 DUTの近くに置きたいテストIPなどが容易に実現可能となるため今後の応
用が期待される.また,テスタとプローブ・カードが小型となるためテスト
サイトの高密度化が可能であり縦積み構造のテスト装置への展開が期待でき
るものと思われる.

(某)

http://www.advantest.co.jp/


---【最新技術動向】DAC2008 ----------------------------------------
第45回Design Automation Conference (45th DAC)が6/10(火)から6/12(木)
まで米国カリフォルニア州アナハイムのAnaheim Convention Centerで開催
された.
http://www.dac.com/

DACはEDA分野では最大の国際会議で,今年も例年並みの2400人あまりが参加
した(展示のみの参加者や展示担当者を含めると8000人以上).一般発表は38
セッションで,特別セッションやパネルも合わせると全体としては54セッシ
ョンが6パラレルで3日間に亘って実施された.

テスト分野に関しては以下の2つのセッションで8件の論文発表があった.
・「Diagnosis and Debug」(Session 22)
・「Random Topics in Testing」(Session 45)

故障診断関連(Session 22)では,ディレイ欠陥に対する故障診断,モデルを
用いない故障診断,レイアウト情報を利用した故障診断に関する発表があっ
た.その中で注目されるのはカリフォルニア大サンタバーバラ校(Freescale
社と共同)のディレイ欠陥の統計解析手法(論文番号22.1)に関する発表であ
る.事前抽出した可能性のある特徴をデータマイニングにより測定結果と関
連付けてランク付することにより故障診断を行うというものである.測定結
果に含まれるノイズも考慮している点が注目される.

テスト関連(Session 45)では,微細化プロセスへの対応がポイントになって
いた.その中でも目立ったのは,シュトットガルト大(IBM社と共同)の低電
力テストのためのスキャンチェーンの構成(論文番号45.2)についての発表で
ある.低電力化のためにスキャンチェーンを止める方式を効率化したもので,
テスト集合に依存しない点がポイント,今回のDACでの低電力テスト技術に
関する論文発表はこれ1件であったが,今後微細化が進展するに伴ってより
重大となる問題への対応を図るものとして注目される.

展示会では,テスト時の低電力対策が主流であったが,目新しいものはなか
った.その中で台湾国立精華大からの非接触テストシステムに関する展示が
目を引いた.ロジックおよびメモリの組込み自己テスト(BIST)を利用して少
ピンでのテストを可能にすることに非接触テストを実現しようというもので,
プロトタイプによるデモも行っていた.BIST利用により多数個同時測定も可
能になるとのこと.大学からの展示ということだけでなく,今後の動向のひ
とつとしても注目したい.

(半導体理工学研究センター 畠山 一実)


---【最新技術動向】DC研究会 ----------------------------------------
2008年6月20日,東京都港区の機械振興会館において,電子情報通信学会デ
ィペンダブルコンピューティング研究会が開催された.本年度から,設計/
テスト/検証をテーマとした研究会を6月に行うこととなった.約30名が参加
し,招待講演を含む8件の発表に対して活発な議論が行われた.

招待講演として,日立製作所の佐藤康夫氏による"テスト設計における最近
の課題と展望"と題した発表があった.微小遅延,欠陥選別,テストコスト
の各トピックについて,最近の技術が紹介された.そろそろ誕生50年になる
スキャン設計に代わる新しい抜本的技術の開発が必要だ,との言葉で締め括
られた.

この他一般講演として,下記の7件の発表があった.

・P2Pを用いたオンラインゲーム用プロトコル(2件)
・過渡故障耐性を持つプロセッサの設計
・全加算器のテスト生成
・オープン故障診断
・トランジスタの性能劣化の検出
・メモリBISTの面積削減

DC研究会の今後の開催予定などは以下を参照されたい.
http://www.ieice.org/iss/dc/jpn/

(新井雅之)


---【チュートリアル連載記事】 --------------------------------------
■  故障解析の基礎知識(第10回)  ■
今回は故障を【診る】の代表例であるIR-OBIRCH法を見てみよう.

第8回での【診る】の説明は,
「故障LSIにエネルギーを与え応答の異常を観測する.故障箇所は何らかの
形でエネルギーを与えると正常箇所とは異なる反応を示すことが多い.また
マージナルな故障は,正常動作から異常動作に変化したり,その逆に,異常
動作から正常動作に変化したりする.」であった.

OBIRCH技術はレーザ,すなわち単一波長の位相の揃った増幅された光を照射
により,エネルギーを与え加熱する.このうち1.3um波長のレーザを用いる
技術をIR-OBIRCH法と呼ぶ.レーザビーム照射による加熱での抵抗変化を,
電流変化,あるいは電圧変化を測定することで観測する.観測したい領域で
レーザビームをスキャン(走査)することで,異常な抵抗変化がある箇所を
見つけることが出来る.

IR-OBIRCH法により電流経路の可視化,高抵抗箇所の検出,あるいはボイド
等の検出等,さまざまな欠陥を検出した事例が報告されている.

例えば電源に接続した配線とグランドに接続した配線がショートしている場
合,電流経路上にビームが照射されると電圧変化を生じることで電流経路が
可視化できる.IDDQテストで不良となったLSIをIR-OBIRCH法により観測し,
リーク電流経路およびショート個所を見つけることも可能である.
IR-OBIRCH法による観測は,チップ表面の他,最近ではシリコン基板を透過
した裏面からの観測も多く行われている.

OBIRCH技術は1993年にNEC(現在はNECエレクトロニクス)の二川博士が提案
した.その後,装置化され,現在では広く用いられている.日本が誇る解析
技術のひとつと言えよう.

(佐藤康夫)


---【経済指標】-----------------------------------------------------
SEAJ BBレシオ 5月度 0.79
半導体製造装置協会から転載:http://www.seaj.or.jp/
月次経過:http://www.silicontest.jp/mailmagazine/080626/fig2.htm


編集後記 -----------------------------------------------------------
弊社事務所から徒歩圏で,報道されているように,凄惨で悲しい事件が発生
しました.残念でなりません.よりよい社会の構築のためであれば全力を尽
くし,いかなる努力も惜しみません.
(岩崎一彦)

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