[2009-09-30] D&Tニュース 第29号

			
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月刊ディペンダビリティ&テスト(D&T)ニュース  2009年9月30日号
発信元 シリコン・テスト・テクノロジーズ株式会社
http://www.silicontest.jp/
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テスト技術略語・ミニ解説集 http://www.silicontest.jp/abbreviations
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--- 目次 -----------------------------------------------------------
●【ビジネスニュース】続テスティング業界の曲がり角
●【最新技術動向】FIT
●【チュートリアル連載記事】ディペンダビリティ講座(第6回)福本聡
●【経済指標】SEAJ BBレシオ
●【編集後記】


---【ビジネスニュース】続テスティング業界の曲がり角-----------------
半導体産業新聞 第1854号 2009年8月26日発行
半導体産業新聞 第1855号 2009年9月2日発行
半導体産業新聞 第1856号 2009年9月9日発行

ATEメーカの立場から,困難を極めるテスト業界の現状分析と今後の展望を
試みている.下記社長のインタビューから構成されている.

第1回(8月26日号):アドバンテスト 松野晴夫社長
第2回(9月2日号):ヴェリジー日本法人 佐藤憲二社長
第3回(9月9日号):テラダイン日本法人 古谷正雄社長

それぞれ直近の業績と今後の事業戦略を述べている.各社とも半導体メーカ
のテストコスト削減に貢献するとしている.最近のチップではBISTを用いて
コスト削減を図るケースが多く,集積化されるBISTがチップ設計ごとに異な
っている.ATEメーカとしてもBISTに対応することが今後の技術課題となっ
ている.

詳しくは同新聞を参照されたい.ホームページは以下の通りである.
http://www.semicon-news.co.jp/


---【最新技術動向】FIT ---------------------------------------------
http://www.ipsj.or.jp/10jigyo/fit/fit2009/

2009年9月2日から4日まで,第8回情報科学技術フォーラム(FIT2009)が宮城
県仙台市の東北工業大学八木山キャンパスにて開催された.本フォーラムは
電子情報通信学会情報・システムソサイエティ大会および情報処理学会全国
大会の合同大会としてスタートしたイベントであり,本年は15の分野におい
て総計750件以上の発表が行われた.

テスト関連の話題としては,2日午前中の1Cセッション(システムLSI設計技
術)において,首都大とサイバネットシステムのグループからポストシリコ
ンデバッグに関する発表があった.また,4日午後の7Cセッション(ディペン
ダブルシステム)において,首都大から動的電流テストに関する発表が,ま
た,東北大とアドバンテストのグループから広帯域信号計測に関する発表が
あった.
(新井雅之)


---【チュートリアル連載記事】 --------------------------------------
■  ディペンダビリティ講座(第6回)  ■

前回までは,ディペンダビリティを見積もるための基礎数理について述べて
きました.今回からは,ディペンダビリティを向上させるための具体的な手
法について解説してゆきます.まずは,コンピュータの中で使われる“符号
”の概要を述べることから始めます.

オリジナルの情報系列に冗長な情報を付加して,誤りの訂正または検出を可
能とするための基礎理論を符号理論と呼びます.その始まりは,1948年のシ
ャノンの論文または1950年のハミングの論文であるとされています.シャノ
ンは,有名な“通信路符号化定理”で,伝送路で情報系列に生じた誤りを受
信側で修正するための手法,すなわち符号化の手法の可能性と限界を明らか
にしました.またハミングは,具体的に誤り訂正が可能な符号化の手法を発
明しました.その後,今日に至るまで,符号理論はさまざまな応用分野へ広
がりながら著しい発展を続けています.

しかし意外にも,符号理論の本来の目的である,通信路で発生する誤りの訂
正に応用されるようになったのは比較的最近のことです.誤り訂正の理論を
適用するには,実際の通信回線の品質が悪すぎたということなのですが,誤
り訂正技術を装置化することが長いあいだ困難であったことも理由の一つで
す.現在では,高品質な衛星通信が広まり,半導体技術の進歩によって実装
上の多くの問題が解決されたため,通信の場で符号理論が本格的に応用され
ています.

一方,符号理論を早くから応用して,誤りの訂正や検出に効果を上げていた
のがコンピュータシステムです.1961年には,既に,IBM7030システムの主
記憶装置に誤り訂正のためのハミング符号が,また,演算装置に誤り検出の
ための剰余符号が採用されています.以下では,このようなコンピュータシ
ステム内部で用いられる符号について見てゆきます.

コンピュータシステムで扱う典型的な情報の単位は,情報の最小単位である
1ビット(bit)を複数個束ねた1語(ワード,word)と呼ばれる情報ビット系
列です.誤りの検出または訂正は,基本的にこの情報ビット系列に検査ビッ
トと呼ばれる冗長な情報を付加することで実現されます.情報ビットと検査
ビットを併せたビット系列が“符号語”です.検査ビットを付加して符号語
を生成する操作を“符号化”といい,逆に,符号語からもとの情報ビット系
列をとりだす操作を“復号化”といいます.また,符号語の総ビット数を符
号長と呼びます.明らかに符号長はもとの情報ビット系列の長さよりも大き
くなります.コストの観点からは,もとの情報ビット系列が符号語において
占める割合ができるだけ高い方が好ましいということになります.この割合
を表すのが符号化率で,[もとの情報ビット系列の長さ/符号長]で定義さ
れます.

通常,k ビットの情報ビット系列に検査ビットを付加して符号長 n ( > k 
) ビットの符号語を生成する場合,もとの情報ビット系列に対応した 2^k 
個の符号語のビット系列が存在し,一方で,2^n - 2^k 個の符号語ではない
ビット系列が存在することになります.符号語であるビット系列を転送した
り記憶装置に保存したりするあいだにビット誤りが発生して,そのビット系
列が符号語ではないビット系列になったとき,そのことを発見できれば“誤
り検出”可能となりますし,さらに誤り発生前の符号語のビット系列まで特
定できるなら“誤り訂正”可能となります.符号理論では,“符号”はこの
ような誤り検出・訂正の基準となる符号語の集合として定義されます.

<以下,次回に続く>
(福本 聡)


---【経済指標】-----------------------------------------------------
SEAJ BBレシオ 7月度:1.44
半導体製造装置協会から転載:http://www.seaj.or.jp/
月次経過:http://www.silicontest.jp/bbratio.htm


編集後記 -----------------------------------------------------------
いよいよWindows7の予約が開始されました.
今度こそ,OSの動作も32bitから64bitへ移行が進み,半導体メモリーの需要
が増えるきっかけになってほしいところです.
(市野憲一)

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