[2010-01-29] D&Tニュース 第33号


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月刊ディペンダビリティ&テスト(D&T)ニュース  2010年1月29日号
発信元 シリコン・テスト・テクノロジーズ株式会社
http://www.silicontest.jp/
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テスト技術略語・ミニ解説集 http://www.silicontest.jp/abbreviations
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--- 目次 -----------------------------------------------------------
●【ビジネスニュース】NEDO役員
●【最新技術動向】FTC
●【特許紹介】TSVテスト
●【チュートリアル連載記事】DFT技術講座(最終回)岩崎一彦
●【編集後記】


---【ビジネスニュース】NEDO役員-----------------------------
https://app3.infoc.nedo.go.jp/informations/koubo/other/AB/nedoothern
ews.2010-01-07.5810612371/

鳩山内閣が発足し,いわゆる天下りポストを公募によって選ぶことが決めら
れた.(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の理事もその一
つとなった.2010年1月12日に選考結果が公表され,民間企業に在職だった
鈴木富雄氏(61歳)が任命された.詳しくは上記サイトを参照されたい.



---【最新技術動向】FTC ---------------------------------------------
第62回FTC研究会が,2010年1月21日から23日まで,岡山県総社市のサンロー
ド吉備路で開催された.不況の折ではあるが,関西,四国方面からのアクセ
スが良いことも手伝ってか,参加者は久しぶりに60名を超えた.また,学生
が22名と多かったのが印象的である.

今回は次の全9セッションにおいて計20件の発表が行われた.

21日:動作合成,テスト技法,遅延故障関連技法
22日:温度制御テスト,ATPG,コンピュータの歴史,特別講演
23日:回路・システム,高位合成

22日の特別講演では,今春退官される三重大学の林教授から「LSIテスト技
術開発を振り返って」と題する講演があった.特に企業におられた頃の研究
歴を中心に,順序回路のテスト生成やテスト容易化設計の自動化などについ
て紹介された.また,もはや時効とのことで,ISCAS'89ベンチマーク回路の
設立に関する裏話についても触れられた.

第63回となる次回は,2010年7月15-17日に埼玉県の秩父で開催される予定で
ある.東京近郊とのことで,企業の方々にも多数参加頂けることを願う.

会場写真:
http://www.silicontest.jp/mailmagazine/100129/ftc-hotel.htm
会場からほぼ真南にある瀬戸大橋:
http://www.silicontest.jp/mailmagazine/100129/ftc-bridge.htm

(新井雅之)


---【特許紹介】 TSVテスト-------------------------------------------
発明の名称:電子回路の配線故障検査手法とその検査容易化回路
出願番号:特願2006-309430
公開番号:特開2008-122338
出願人:国立大学法人徳島大学
発明者:橋爪正樹,一宮正博,四柳浩之
発明の概要:
高密度化されたパッケージのテスト手法に関する技術である.境界スキャン
と電流テストを組み合わせてパッケージ間,チップ間あるいはTSV(シリコ
ン貫通ビア)のテストを実行する.通常の境界スキャンはピン間の電圧レベ
ルのみを対象としているため,製造時および劣化による抵抗性短絡故障やオ
ープン故障の検出が十分ではなかった.本発明では,境界スキャンの1ヶ所
のみをハイレベルとするパターンをシフトし,電流検出回路を基板またはチ
ップ上に実装することにより,従来見つけにくかった故障を検出する.


---【チュートリアル連載記事】--------------------------------
■ DFT技術講座(最終回)■

約30年間テスト技術の研究開発にかかわり,常に願っているものの未だに実
現できないことがあります.STT社設立の動機の一つでもあります.それは
次の通りです.

★	我が国におけるテスト技術者の地位向上 ★

確かに30年前に比べると,日本において半導体産業におけるテスト技術の重
要性が認められています.例えば,ロードマップ員会でWG2として独自に活
躍しています.WG2設立以前は設計グループの一部でした.それでもなお,
米国ファブレス会社(例えば,QUALCOMやARM)が多数のテスト技術者を抱え
ていることを見ると,我が国の改善が望まれるところです.

このような願いとは関係なく,半導体技術は進展を続けています.最近の日
経エレクトロニクスの記事(IEDM,ISSCC)によると,半導体は更に微細化
(11nm以降)され,多様なトランジスタが集積化される傾向にあります.そ
の複雑さは一層増し,技術も更に細分化されます.

2009年に開催されたSTARCフォーラム/シンポジュウムの第22ページには,
1980年代の後半から半導体関連の累積論文数がうなぎ登りであるというデー
タが示されています.言い換えると,20年程前の半導体技術者は,知識や経
験がなくてもやる気があれば(そして優秀であれば尚よい)世界と太刀打ち
することができたのです.

しかし,現在の半導体技術者の置かれた状況は以前とは異なります.例えば,
20年前であればBISTに関して世界の何処で誰がどんなことをしているのかを
把握することはそれ程困難ではありませんでした.今,遅延故障に関して世
界の何処で誰がどんなことをしているのかを把握することは相当に困難だと
思われます.

この傾向は今後当分の間続きそうです.ということは,テストは益々困難に
なり,テストの重要性が増し,テスト技術者の仕事が増えることは確実です.
飯のタネに困らないという言い方もできます.

このような状況の下で,私たちはどのように対応すべきなのでしょうか?米
国やアジア諸国のエンジニアに負けてはいられません.より付加価値の高い
技術に正面から取り組むことが求められると考えています.例えば下記の項
目だと思っています.

・高性能ATE,および簡単に見せる化
・DFT設計単純化ツール(ベースとなるアルゴリズム)
・品質コントロールテスト(ベースとなる方式)
・故障解析装置,ツール(ベースとなるアルゴリズム)
・高密度実装テスト(ベースとなる方式)

個々の技術に関しては紙幅の都合により省略しますが,待ったなしの技術開
発が目白押しです.英語の諺にも下記の表現があります.

Every crisis being an opportunity in disguise

神田明神に参拝することや,星に願いをかけることも無駄なことではありま
せんし,個人的には信心深いと思っていますが,努力があってこそ神様も微
笑んでくれると思っています.

正に「日暮れて道遠し」といったところですが,皆様方のご指導ご鞭撻をい
ただきながら,上記願いがかなうよう今後とも努力を続けたいと思います.
長い間のご愛読をいただき,誠に有難うございました.
(岩崎一彦)

次回からは新井雅之氏による連載をお届けする予定です.


---【経済指標】-----------------------------------------------------
SEAJ BBレシオ 12月度:1.30
半導体製造装置協会から転載:http://www.seaj.or.jp/
月次経過:http://www.silicontest.jp/bbratio.htm


編集後記 -----------------------------------------------------------
苦節ン年,剣道三段に合格しました.三年間精進を怠らなければ,四段の受
験資格が得られます.
(岩崎一彦)

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